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深掘り

Foxl v0.9.0: 11回のベータで変わったこと

Foxl v0.9.0は、11回にわたるv0.8.8ベータの安定版リリースです。iPhoneとAndroidのアプリは独自のデザインになり、空の画面がどんな「何もない」なのかをペットが教えてくれます。スマートフォンの「ファイル」は1フォルダずつ開くようになり、11,000ファイルのワークスペースでも1回の表示が2 MBではなく約3 KBです。コンピューターがまだ書いている途中の返答は、アプリを離れて戻ってきてもエラーになりません。Foxl Notesはノートの各パートをコピー・書き出しでき、会議の前にブリーフを用意します。Macのコンピュータの操作はElectronアプリの中まで届き、Foxl Codeの「Ops」ページは「運用」になりました。

Foxl Team17 分で読めます

切り絵で表現したスマートフォンアプリの新しいデザイン。画面にはアプリのやわらかな空が広がり、2つの吹き出しの下でFoxlのキツネがあいさつしています。そのまわりには、空の画面のしるしになる4匹のペット、眠る三毛猫、ハリネズミ、泣いているカエル、手を振るウサギがいます。
このページの内容
過去のリリースノートです。その後の訂正や修正は本文に日付付きで記しています。最終確認 2026年10月19日。

Foxl v0.9.0は、11回にわたるv0.8.8ベータをまとめた安定版リリースです。変わったことの大半はスマートフォンまわりです。iPhoneとAndroidのアプリが独自のデザインになり、「ファイル」は1フォルダずつ開くようになり、コンピューターがまだ書いている途中の返答は、アプリを離れて戻ってきてもエラーにならなくなりました。Foxl Notesはノートの各パートを個別にコピーまたは書き出せるようになり、会議の前にはブリーフを用意します。Macのコンピュータの操作はSlack、VS CodeなどElectronアプリの中のボタンも押せるようになり、Foxl Codeの「Ops」ページは「運用」になりました。

v0.9.0は、デスクトップアプリがすべてのインストールに配信するバージョンです。以下では、日々の使い勝手にいちばん効く変更と、不具合だったものについては、なぜ気づきにくかったのかを紹介します。

スマートフォンアプリに、独自のデザイン

サインアウトした状態でiPhoneやAndroidのアプリを開くと、ウェルカム画面から始まるようになりました。雲の浮かぶ青空に、型抜きステッカーになったFoxlのペットたちが、FOXLのロゴ文字のまわりを漂います。上にスワイプすると、ガラスの惑星が画面の下から転がり出て小さな球になり、そこからステッカーのコラージュがあふれ出します。iOS 26以降では、ロゴ文字、惑星、球はシステム自身のLiquid Glassです。Androidにはこうした素材がないため、同じ画面をグラデーションと縁の光で描いています。

このデザインはアプリの中にも続きます。デフォルトのカラーテーマ「Foxl」では、新しいチャット、Notesのホーム、Foxl Codeの最初の画面が同じやわらかな空の下に置かれ(ダークモードでは星空)、以前はFoxlのマークだけがあった場所にペットたちがいます。新しいチャットは、もう大きな見出しでは始まりません。キツネの上に吹き出しが2つ現れ、ひとつはあなたのファーストネームであいさつし、もうひとつは今日は何から始めましょうか?と尋ねます。スマートフォンのブラウザでapp.foxl.aiの新しいチャットを開いても同じです。

ペットは情報も伝えます。スマートフォンアプリの空の画面やエラー画面では、ペットが「何もない」の種類を教えてくれます。眠っている三毛猫はまだ何もないこと、ハリネズミは検索やフィルターで何も見つからなかったこと、泣いているカエルはFoxlがあなたのコンピューターにつながらないか、何かの読み込みに失敗したこと、手を振るウサギは先に何かを接続する必要があることを表します。この対応は、Foxlの共通インターフェースコードにある1つの表が持っています。画面は自分の状況を名乗るだけで、ペットは表が選ぶので、1匹のペットが2つの意味を持つことはありません。

会話に使える画面も広がりました。チャットのメッセージバーはふだんは細い1行で、タップするとモデルやツールのそろった通常のバーに広がります。ページの一番下から離れるようにスクロールすると、Safariのツールバーと同じようにタブバーが3分の2の大きさに縮み、チャットではメッセージバーも一緒に下がります。一番下に戻ると、バーは元の大きさに戻ります。iPhoneではiOS 26以降が必要です。

残りは使い心地の話です。iPhoneアプリの文字はiOS標準の17ポイントになりました。また、iPhoneとAndroidのアプリでは、ボタン、行、タブ、スイッチのすべてが、タップにそのコントロールに合った触覚フィードバックで応えます。スイッチには選択のカチッという感触、送信にはしっかりしたタップ、削除の確認には警告のパターンです。サイドバーはスワイプの最初から指に追従します。場所が変わったものがひとつあります。スマートフォンでは「設定」がサイドメニュー下部のアカウントメニューに移ったので、自分の名前をタップしてから「設定」を選んでください。

スマートフォンの「ファイル」は1フォルダずつ

スマートフォンの「ファイル」は、これまでデスクトップのファイルツリーをスマートフォンの幅に押し込んだものでした。iPhoneとAndroidのアプリ、そしてスマートフォンのブラウザでは、これがフォルダブラウザになりました。1画面に1フォルダを、リストか小さなプレビューつきのアイコンで表示し、長押しメニューにはおなじみの操作が並び、「戻る」は各プラットフォームのいつもの戻る操作と同じように上の階層へ戻ります。iPadとデスクトップはツリーのままです。

動作もずっと軽くなりました。ツリーを描くために、スマートフォンはこれまでワークスペース全体をコンピューターから読み込んでいました。コンピューター側もv0.9.0なら、1フォルダずつ問い合わせます。11,000ファイルのワークスペースでは、1回の表示あたり2 MBではなく約3 KBです。前に開いたフォルダはすぐに表示され、そのあいだにスマートフォンが変更の有無を確認します。

スマートフォン幅の「ファイル」。「Files」「12 items」、検索欄、「Recently changed」にnewsletter-sync.vttとviewingsフォルダの物件メモ3件、その下にmemoryとviewingsのフォルダとワークスペースのファイルが、それぞれ時刻とサイズつきで並んでいます。
1画面に1フォルダ。上に最近の変更、その下にこのフォルダの中のフォルダとファイル。

ファイルは逆方向にも動きます。iOSとAndroidのアプリでは、書類の共有シートにFoxlが表示されます。ほかのアプリからPDF、Word、Excel、テキスト、Markdown、CSV、RTFのファイルを共有すると、新しいチャットに添付され、あなたの質問を待ちます。あなたが送信するまで、何も送られません。

アプリを離れても消えない返答

スマートフォンアプリとapp.foxl.aiは、Foxlリレーを通じてあなたのコンピューターにつながります。今回のリリースでは、この経路について4つの修正がありました。

途切れたストリームは、失敗ではなく問い合わせに。iPhoneからメッセージを送ってアプリを切り替え、戻ってくると、これまではチャットにリクエストを完了できませんでしたとLoad failedが表示され、少しして完成した返答がそのエラーを置き換えていました。iOSはバックグラウンドに回ったアプリのWebビューを一時停止し、返答を運んでいた接続もそれと一緒に切れます。アプリはそのネットワークエラーをターンの失敗と受け取っていましたが、コンピューターは作業を続けて最後まで書き終えていたのです。今は、アプリがまずコンピューターに問い合わせます。まだ書いている途中の返答ならその続きから受け取り、保存済みなら保存された返答を表示し、数秒以内にコンピューターに届かない場合にだけ、エラーを「もう一度試す」と一緒に表示します。Androidアプリとapp.foxl.aiも同じ動作です。

遅いリクエスト1つで、接続が落ちることはなくなりました。コンピューターへのリクエストが1つでも10秒間応答しないと、コンピューターがほかのリクエストにはすべて答えていても、リレーは接続全体を閉じていました。するとどのスマートフォンもタブもコンピューターをオフラインと表示して再接続し、負荷の高いマシンでは、再接続そのものが生むリクエストの集中が次の切断を引き起こすこともありました。今は、遅いリクエストだけが失敗します。そのリクエストを送ってから何の通信もない接続は、これまでどおりすぐに閉じます。スリープ中のコンピューターはそう見えるからです。通信が続いている接続には、まだそこにいるかを一度だけ確認します。

キューに入れたメッセージは次のステップで、1回だけ届きます。Foxlの作業中にスマートフォンからキューに入れたメッセージは、返答全体を待たずに、今のステップが終わった時点で入るようになりました。デスクトップアプリではすでにそうなっていた動作です。素直に1行で直すと、一部のメッセージが2回送られていたはずです。スマートフォンのストリームは、コンピューターがターンを続けているあいだに切れることがよくあり、そうなるとスマートフォンがメッセージを渡し直してしまうからです。そこで、どのキューのメッセージを受け取ったかをコンピューターが記録し、スマートフォンは再送の前にそれを確認するようにしました。写真やファイルつきのメッセージや、古いFoxlのままのコンピューターに送るメッセージは、これまでどおり返答の終わりまで待ちます。

「エージェント > 実行履歴」が読み込みを繰り返さなくなりました。「今日」「7日間」「30日間」のチップはスマートフォン側で絞り込む一方、コンピューターは履歴を新しい順に1ページずつ渡します。期間内の実行が少ないとリストが短いままで、「もっと見る」のマーカーがいつまでも画面から出ず、スマートフォンは表示できないページを取りに行き続けていました。実行が723件あり、その週の実行が2件だったコンピューターでは、「実行履歴」を開くたびに6秒足らずで17回のリクエストが発生していました。今は、期間内の実行をすべて受け取った時点で止まります。

スマートフォンは、コンピューターの様子ももっと伝えてくれます。サイドメニュー上部の緑の点を押すと、状態パネルが開きます。このスマートフォンで送ったもの、または開いたものにまだ返答中のチャット、あなたを待っているツールの承認、未読の通知、開いているチャットのコンテキスト、そしてコンピューターでClaudeかChatGPTにサインインしていれば、プランの5時間と週ごとの上限が表示されます。

Foxl Notes: ノートの各パートを個別に

Foxl Notesのノートには、いくつかのパートがあります。あなたのノート、文字起こし、AIによる要約、背景情報、レポートです。開いているノートの上にあるタブを右クリックすると、そのパートだけをコピーしたり、MarkdownやWordとして書き出したりできます。書き出した文字起こしには、話者ごとの発言が録音の中で始まる時刻つきで並びます。タブのないスマートフォンでは、文字起こしのコピーと書き出しがノートのメニューにあります。デスクトップでは、自動保存で要約、文字起こし、またはその両方を保存できるようになりました。

デスクトップアプリで「Summary」タブを開いたFoxl Notesのサンプルノート。タブの下にそのタブのメニューが開き、「Copy Summary」「Export Summary (.md)」「Export Summary (.docx)」が並んでいます。
タブを右クリックすると、ノートのそのパートだけをコピーまたは書き出せます。

デスクトップでカレンダーを接続していれば、Notesのホームの「今日」のリストでこれからの会議をクリックすると、その会議のブリーフが開きます。同じタイトルの会議、または同じ参加者が少なくとも2人いる会議の直近2件のノートと、その未完了のアクションアイテム、そして会議の説明です。ブリーフはFoxlがすでに持っているノートからあなたのコンピューター上で作られ、モデルの呼び出しも、どこかへのリクエストもありません。共通の参加者を1人ではなく2人としているのは、カレンダーではあなた自身がすべての会議に載っているからです。1人だけでは、過去のすべての会議が当てはまってしまいます。

ライブ翻訳では、音声認識が聞き間違えた部分(似た音の言葉や、前に出てきた名前など)を直し、各字幕を通訳者のような言い回しにするよう、翻訳するモデルに頼むようになりました。文字起こしには、認識されたとおりの言葉が残ります。また、ライブパネルのAIアシスタントと翻訳字幕は、Foxlのメインウィンドウが会議の後ろに隠れていても、閉じていても、最小化されていても、書かれるそばから表示されるようになりました。どちらもメインウィンドウのアニメーションフレームで描かれていたため、描画していないウィンドウにはフレームが来ず、すべての言葉が最後まで待たされていたのです。

デスクトップのエージェントが、さらに広く

Electronアプリの中でもコンピュータの操作。Macのコンピュータの操作は、macOSのアクセシビリティ、つまりスクリーンリーダーが使うインターフェースを通じて動きます。ポインターを動かさずにボタンを押せるのはそのためです。Slack、VS Code、Notion、DiscordなどElectronで作られたアプリは、支援アプリから求められたときにしか、ウィンドウの中身をアクセシビリティに伝えません。そのため、こうしたアプリでのボタン操作は拒否されたり、何も起きていないのに押したと報告されたりしていました。今のFoxlは、こうしたアプリを操作しているあいだは完全な情報を求め、ターンが終わるとそれをオフに戻します。アプリのメモリを消費するからです。標準のElectronアプリでのテストでは、ツリーの要素が十数個から140個に増え、バックグラウンドのウィンドウにあるボタンを押すと、そのハンドラーが実行されました。この要求のぶん、各ターンの最初のステップに2秒から3秒かかります。

チャットから、Claude CodeとCodexへ。「スキル > 同期」のあと、Foxlはデスクトップからでもスマートフォンからでも、同じコンピューター上のClaude CodeとCodexのコマンドラインツールにコーディング作業を任せられます。進み具合を報告し、あなたの回答や追加の指示を伝え、作業を止めることもできます。gitリポジトリでは、各タスクがバックグラウンドで専用のworktreeとブランチを使って動くので、2つのタスクが同じチェックアウトを編集することはありません。どちらのスキルも最初はオフになっています。「スキル」でオンにしてください。

最初のメッセージから使えるオンデバイスのGemma。コンピューター上で動くGemma 4とのチャットは、ツールが多い場合や、MCPサーバー、長いメモリファイルがある場合に、最初のメッセージで失敗していました。ここでのモデルのコンテキストウィンドウは32,768トークンで、報告のあった環境では、一文字も入力しないうちからツール定義と指示だけで34,044トークンを使っていました。今のオンデバイスモデルには、短いツールセット(ファイル、シェル、Web、チェックリスト、リコール)と、各メモリファイルとスキル説明の冒頭だけを渡します。同じ環境で11,247トークンです。クラウドのモデルには、これまでどおりオンにしたすべてのツールを渡します。

モデル、チャンネル、フック。Googleの新しいフラッグシップ推論モデルGemini 4 Argonが、OpenRouter、自分のGoogle AIキー、Gemini CLIのモデル選択に加わりました。使えるのは有料キーのみです。OpenRouterのクレジットが$0.50未満のときは、モデル選択に無料モデルだけが表示されます。OpenRouterは回答する前に、返答全体ぶんの費用を確保するからです。「設定 > 接続 > チャンネル」には、Foxlが実際に動かせる13のチャンネルだけが並ぶようになりました。以前は41のプラットフォームが並び、そのうち38はトークンを保存したあとで起動を拒否していました。13のうち10は新しいチャンネルで、MacのiMessageもそのひとつです。また、Claude Codeから~/.foxl/hooks.jsonにコピーしたフックが、Claude Codeでの動作と同じように"if"フィルターとexec形式の引数に従うようになりました。

Foxl Code: 運用、レビュー、計画

「Ops」ページは「運用」になり、開くと壊れているものが最初に表示されます。未解決のインシデントごとに1行、深刻度の高い順に、Foxlが出した結論と、あなたの承認を待つ計画が並びます。インシデントの分析は、複数のモデル呼び出しを同時に実行するときも、予算のところで止まるようになりました。Foxlリレーが、呼び出しを始める前に、その呼び出しの最大費用を上限に対して確保するからです。以前の上限はステップの合間に確認する見積もりだったため、複数の呼び出しを行うステップでは上限を超えることがありました。

GitHubで、@foxl, review this pleaseのようにふだんの言葉でレビューを頼むコメントは、タスクとして読まれるのではなく、@foxl reviewと同じようにFoxlの読み取り専用レビュアーを動かすようになりました。このバージョンで「計画を先に」を使って始めたタスクを再試行すると、新しい計画を書き、もう一度「計画を承認」を待ちます。以前は失敗した計画の実行を通常のタスクとして再試行していたため、ファイルが変更され、あなたが承認していないプルリクエストが作られていました。そして「リモート」と「このコンピュータ」は、それぞれ自分のモデルを覚えるようになりました。

ちょっとした合間に、ステッカーポップ

「設定 > 一般 > 概要」でバージョンを7回タップすると開くミニゲームが、Foxl Denに代わってステッカーポップになりました。ペットたちは、カッティングマットに積み重なった型抜きステッカーです。何にも覆われていないステッカーを1枚はがして7枠のトレイに入れ、同じものが3枚そろうとアルバムに貼られます。どの盤面も、作りの上で必ずクリアできます。ジェネレーターが山の中で実際に取り除ける順番をたどり、その順に絵柄を割り当てているからです。買うものも、運任せで当たるものもありません。120枚のステッカーはすべてfoxl.ai/designからダウンロードできます。

ステッカーポップのレベル1。緑のカッティングマットにキツネ、ウサギ、三毛猫のステッカーが積み重なり、アルバムは0/120、空の7枠のトレイの上に「Tap a sticker to peel it」、その下に「Undo」「Pocket」「Shuffle」。
ステッカーポップのレベル1。何にも覆われていないステッカーをはがして、トレイに入れます。

v0.9.0にまだ入っていないもの

  • 新しい10のチャンネルのうち、iMessageを含む9つは、それぞれ実際のメッセージでテストが済むまで「プレビュー」と表示されます。iMessageでほかの人への返信は、テストではまだ送っていません。
  • 共有シートが受け付けるのは書類だけです。PowerPointのファイルと写真は対象に出てこず、共有したリンクや選択したテキストは添付されません。
  • 「設定 > モデル/プロバイダー」にあるOpenRouterのスイッチ「データを学習に使う提供元を拒否」は、まだFoxl Notesの文字起こしには適用されません。設定画面でもスイッチの下にその旨を表示しています。その音声には、OpenRouterアカウント自体の学習の設定が適用されます。

この記事で触れなかった修正を含め、それ以外の変更はすべて変更履歴にあります。

参考資料

  1. Foxl v0.9.0の変更履歴リリース
  2. Foxlをダウンロード参考
  3. Foxlのデザインシステムと120枚のペットステッカー参考
  4. Foxlドキュメント: ノートの書き出しドキュメント
  5. Foxlドキュメント: コンピュータの操作ドキュメント